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生温い話ばかりです…
2024.05.06,Mon
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2012.06.25,Mon

AV真田(OVA2話ネタ)というタイトルで一度上げましたがあんまりひどいのでタイトルだけ差し替え…
※大変な時事ネタです。誰もが考える話ですがだって書きたかったんだもん!!!!




 現れた幸村を見て、今日は二人なのだなと真田は思った。左右に一人づつ、幼い顔立ちと身に着けている練習着から、小学生時代のテニススクールに通っていた頃のものだろう。
 決してはっきりとした記憶にはないが、家のアルバムを探せば同じ出で立ちの幸村が見つかるに違いなかった。
 真田の記憶には様々な幸村が刻まれている。そのどれがこうして出てくるのか、それはそのときになってみないと分からないことだ。
 ただ白いばかりの、影さえ落ちない空間で真田は二人の幸村を見据える。
 幼い頃から美しい顔をしていた幸村だが、こうしてみると本当に少女のようだ。はじめて顔を合わせたとき笑いかけられ、あわてて真田は目をそらし俯いた。頬が熱をもつのが分かる。
 人見知りの激しい頃だったし、幼稚園に通う前だから見知らぬ子供からこんな風に屈託なく微笑まれたことがこれまでなかった。俯いた真田の頭の上で、コーチが二人の紹介をしてくれていた。
 視線だけを動かし覗き見た幸村が、ここにいる二人の幸村の内一人だろう。
「君は俺に勝てない」
 鈴を転がすような愛らしい声で、真田を追い詰める言葉を紡ぐ二人から真田は警戒しつつ距離をとった。幸村のテニスの結果、真田が追い詰められ閉じ込められるこの場所に果たして他の者も同じように追い込まれるのか真田は尋ねたことがある。
 越前はただ暗かったと言い、遠山は恐ろしいと言って泣き出してしまった話にならなかった。他の者達も似たり寄ったりだ。その中で蓮二だけがひどく難しい顔をした。
 主に同窓の者達からいくつか証言を得て、真白い空間に放り出されたようなとは、幸村と試合を繰り返す内にみなが辿る道らしいと知った。しかしそこから先を真田は知りたかった。同じものを見ているのか、同じことを経験しているのか。
 重ねた問い掛けに首を傾げるなかで蓮二は言いたくないと返してきた。だから真田も深く聞くことはしなかった。返らない答えが答えだろう。
「早く気付くんだ、真田」
 すこし低くなった声で幸村が言う。倒れた真田を囲うようにあと二人の幸村が現れた。
 新しく現れた一方は中学へ上がった頃か、いちばん幸村との距離を感じはじめていた時期の彼だ。人々の評価と同じように、幸村も真田を見下しているのではないかと真田が思い悩んでいた頃の幸村。今も恐れている。
 言われるのではないかと怯えていた言葉を、躊躇いもみせず真田へ向けてくる。笑う顔も声も眼差しも、真田が恐れ思い描いていた通りだ。
「君は俺の足下にも及ばない」
 頭上、いま真田と対戦しているのと同じ幸村が薄く笑みを浮かべ真田を見下ろす。立海のユニフォームも額に巻いた汗止めのバンドも全て同じ。
 事実幸村の足下に倒れ真田は身動きひとつできなかった。これが幸村のテニス、一度として真田が勝てたことのない幸村の姿だ。
 後頭部を掴まれ勢い帽子が足下に落ちる。それを幸村の足が踏みつけ、更に真田を引き寄せる。
「口を開けろ、真田」
 言われなくても近付いてきたものを迎え入れるように、真田は大きく口を開いていた。
 幸村のそれは既に熱を帯びわずかに芯を持っている。テニスはどんな形であれ興奮と高揚を真田に寄越してくる。幸村もきっとそうなのだ。
 幸村のテニスが、幸村自身を熱くしないはずがない。
「ふ、ぅぐ…うっ」
 喉の奥を突く幸村の先端に、真田はくぐもった声を上げた。ただ白いばかりの空間、幸村が与えてくるものだけが真田には感じられていた。
 気が付くと服が脱がされ裸にされた下半身を幼い幸村がいじり弄んでいる。細く小さな指が何本も真田の奥を開こうと無遠慮に突き立てられる。
 笑い声さえ上げながら、彼らは後ろの口を拡げ脚の付け根を二つを手の中に包みすでにいきり立っている真田自身を扱く。
 玩具のように突かれ弄くりまわされるのには痛みさえあった。真田の痛みに彼らはしかし頓着する様子もない。もちろん快感に対してもだ。
 何かの拍子に奥の、弱い場所を指が弾き真田の体が大きく震えても、彼らはそこを重ねて触れてくれるようなことはしてくれない。その手前で指は曲がり、もどかしさに真田は涙さえにじみそうだった。
「やらしい穴だよ、さなだ」
「ねえ分かる? ぱくぱく大きく開いて」
「ほら俺の手首くらい、入りそう」
 小さな拳が押し当てられ、それがぐっと力を込めて中へ入ってこようとして真田は怯えた。喉の奥まで幸村で塞がれているせいで、声はくぐもったものしか上がらない。
 ひくつく肌を幼い幸村の笑い声が嘲った。
「立て真田」
 引き寄せられたのと同じくらいの唐突さで額を押され、幸村から引きはがされる。
 反り返り天を仰ぐ幸村に真田は息を飲んだ。口の中にはまだ幸村の味が残っている。幸村達に弄られ寛げられた真田の下の口でも、それを飲み込むのは難しいように思えた。
 押し当てられたその熱の高さに真田は逃げ出したくなる。けれど手足は動かないし助けを呼ぶための声も出ない。
 まるでそのために存在しているように、真田の体はゆっくりと幸村を飲み込む。拡げられこれ以上は無理だという場所を更に幸村の先端が割り開く。
「ひい、っひ! いあっ」
 押し出されるように声が漏れ、じりじりと幸村の一部が真田を犯していく。
 最後まで飲み込むより早く、萎えていた前にまた幸村の指がかかった。幼く細い、なめらかな指先が真田の先端へきつく押し当てられる。
「い、つう!」
 痛みと同じくらい強い感覚が脳天まで突き抜け、力を失っていたそこが再び天を仰ぐ。なじるような忍び笑いが三つ起きて、耳元で幸村が笑みを含んだ声でいう。
「いやらしい肉だね」
 突き刺すような言葉なのに幸村の声はどこか甘かった。優しい声ではない。真田が望んだ通りだからだ。期待が叶えば誰でも歓喜するものだろう。
 幸村に痛めつけられ辱められて真田は喜んでいた。これが自分の願い、ただの幻だとはよくわかっている。
 本当の幸村は決してこんな真似はしない。幸村は清廉な男だ。けれど真田は幸村に踏みつけられたかった。踏み躙られたい。
「ほら早く豚のように泣き叫んで? 君は本当は、こうされたかったんだろう?」
 両脚を後ろから抱え上げて、幸村が大きく割り開いた。隠すもののない真田の脚の間に、三人の幸村が群がる。
 一人は腰を下ろし、二人は太腿のそれぞれに体を寄せて真田に口付けをくれた。幸村を飲み込んでいる場所を舌がなぞり真田は全身を大きく震わせる。
「分かっているんだろう、真田」
 すくい上げるように下から、根本の一つを口に含まれて舌で転がされる。たまらない感覚に真田は泣き出したけれど幸村達は表情を変えることもない。
 膨らみ腫れ上がった真田の先端に、幸村がまだ幼く細い指を突き刺す。薄い爪が割れ目を抉り剥き出しの神経を引っかかれたような感覚が頭の先まで駆け上がる。
「ひっ! やあ! ゆきっ!」
「認めるんだよ真田。君はいやらしい雌豚で、俺にこうされたくてたまらないって」
 ああその通りだ。絶対に叶わないと分かっていてだから真田は夢を見るのだ。幸村のテニスに全身が支配されたこのときにだけ許される、幻を真田は思い浮かべる。
 だがそれを認め、幸村に膝を折れば二度とこの幻が手に入ることはない。幸村が真田を抱くことはないのだ。
 実際の幸村が真田に触れることはなかった。彼は真田が、こんな望みを持つことさえ知らない。想像もしない。
「あ、や! ゆきむら、ゆきむらあっ」
「早く認めるんだよ、真田」
 嫌だいやだ絶対に認めない。幸村に突き上げられながら真田は首を振った。幸村のテニスに蹂躙される、それがこんなにも悦びに満ちていることを知るのは自分だけでよかった。


end.

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